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「ポンッ」
小さな音でシートベルト着用のサインがついた。 |
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半分夢の中にいた僕はふと窓の外に目をやると、
そこにはネイビーブルーのパールハーバーが広がり、
僕らの乗ったノースウエスト航空10便は
もう間もなくホノルル国際空港に着陸。 |
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ウキウキバスでイミグレーションまで行くと
いつもとは明らかに違う光景が待ち構えていた。
ガラガラで誰も並んで無いカウンター。
ホノルルの入国とディズニーランドのスプラッシュ・マウンテンでは
必ず並ぶ。と思っていた僕はいささか拍子抜け。
混雑と混雑の狭間にはこんなこともあるんだ。
かなり、得した気分。 |
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入国管理管の大きな手招きでカウンターへ。
そこではコニシキのかあちゃん?と間違いそうな
大きな体で長い黒髪を後ろの方でおだんごにまとめた、
気の良さそうな、ハワイアンのおばちゃん管理官。
「入国目的は?」の質問に ウインク一発「I love Hawaii!!」で
すんなり入国。
おばちゃんも僕に向かってハワイアン スマイルで「ALOHA!!」
さすがに投げキッスまではしてくれなかったけど。 |
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到着ロビーから一歩外に出ると
ハワイ特有のさらさらした日ざしとココナツオイルの香りが
貿易風に乗ってほほをかすめる。
きっと夜明けに小さな通り雨でもあったんだろう。
歩道のレッドジンジャーの花が少しぬれていて、
その水滴が朝の光にキラリと輝いた。 |
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僕はふと目を細めて
パーキングの中にある
椰子の木を見上げると
濃い緑色の葉がまるで、
僕らを出迎えるかのように
ハワイアンブルーの空をバックに
カラカラと揺れていた。 |
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ハワイアンブルーの空。
そう、ホノルルの空の色は
どこの空の色とも違うんだ。 |
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